医療従事者の業界用語 その4。

昨日からの続きになりますか。


昨日の記事の最後に書いた言葉、「英語で診断名を書くもう一つの理由」について。


これは・・・・最初に戻るようなことかもしれませんが、


「非医療従事者がすぐにわからないため」


ですかね・・・


一見してぱっと分かる記載をしても差し障りがないことならいいのですが。
例えば、診断名が「ガン」であった場合。


カルテを記載する時に、全ての内容について本人にお話している訳じゃないこともあります。
そんな内容を説明する前に診断名がちらっと見えてしまったら・・・



なので、癌腫=carcinomaという記載をしたり、carcinoma(あるいは、ガン=cancer)の略、Caを使ったり、もっと組織学的な診断名を書いたりすることがあります。





精神疾患の場合も、同様のケースがあります。
例えば、統合失調症。英語ではschizophrenia、ドイツ語ではSchizophrenieということから、業界用語としては「schizo(シゾ)」と言われてます。(本当の読み方は「スキゾ」に近いようですが)


全人類の約1%にものぼるとされているこの疾患は、本人に病識のないことも多々ありますから、説明前にカルテに書いた病名をみてしまった場合、「オレをキチガイ扱いするのか!!」などと激高することも、あるかもしれません。



診断名を告げるタイミングを間違えると、その後の治療に差し障るかもしれない。



そんな時にはこういった記載が有効なんです。



もっとも、今の時代、メモされてネットで調べられたら、一発ですけどね。
なので、わざと「悪筆」に記載するDrもいるようです(^_^)
しかし、パソコン使用だとソレもできないや(>_<)