Y先生へ

Y先生。


多感な時期、かなりの部分を部活に費やした私にとって、顧問だったY先生には本当に色々お世話になりました。

現役時代のことを思い出すと・・・学校祭でのミニコンサート、コンクール、全国大会、冬合宿、そして定期演奏会本番・・・行事ごとももちろんですが、日常の風景・・・朝練、昼練、放課後の練習・・・部室や、そのときの仲間と同時に、先生のお姿が、さぁっと浮かびます。


卒後もOB会員として何度となくお会いする機会があり、定期演奏会後の打ち上げでお酒を愛する先生と一緒に飲むこともありましたよね。


先生の退職後、新体制になったことや仕事の忙しさもあって、毎年先生が定期演奏会に出られているのを尻目に私は演奏会からすっかり足が遠のき・・・


ひょんなことから、医局の後輩が先生とお知り合いだったことが判明し、是非一緒に飲もう、と企画した矢先に、先生のガンが判明して、延期になってしまいましたね。


手術後、しばらくして「今度こそ企画を再開しよう!」と連絡をとろうとして・・・わずか一週間前に先生が亡くなられたことを知りました。


ニアミスの繰り返し・・・どうしてあともう少しだけ、早く連絡をしなかったんだろう・・・・
何度後悔しても、もう遅かったんですね。


医局の後輩と知り合ったのは、飲み屋さんだったとか。
共通の知人を介して一緒に飲んだのがきっかけと聞きました。
後輩が私と同じ大学・同じ学部と知った時、先生は「そこには私の教え子がいるんだ・・・」と言って、私の話をしたそうですね。私の名前は出さなかったため、後輩はすぐには私のことだとわからなかったみたいですが、私であるとわかった直後、
「あぁ、Y先生が話していた人物のイメージは、まさにmaki先生でしたよ!Y先生、先生のことを、とても楽しそうにお話してました!」
と聞き・・・本当に嬉しかったです。


追悼演奏会で、先生の教え子たちが先生らしいエピソードの数々を披露して、会場は笑いに包まれましたね。
「カルサバ(=軽くさばく)」など独自の語録も懐かしかったです。


アンコールで先生の指揮している姿の映像が流れ、それに合わせて演奏を行ったのを見ていて・・・先生の指揮で演奏することはもうないんだと思うと、なんともやりきれない気がしました。


どうぞ、天国から教え子たちを見守っていてくださいね。


私がそちらに行ったら、是非一緒に飲みましょう!!